001.朝

ベッドで目覚めるこのとき。

今ではこのときが一番好きだ。

カーテンから漏れる朝日で目覚めるとあるもうひとつのぬくもり。

以前はそこで居たであろう痕跡だけが残り冷えていたけど、今は違う。


意外なほど布団を乱すことなく静かに眠っている。

そんなまだ眠っている彼のほほを軽くなでるとうっすらと目を開きこちらを見た。


「起こしちゃった?」

「…いいや。起きてた…。」

「…寝たふりしてたの?」

「…。」

「ま、いいか。おはよ、ベジータ。」

そういってベジータの頬に軽くキスをして起き上がろうとした。

でも腰に回された腕がそれを許してはくれず。

「まだ足りん。」

その一言とともにもう一度布団のぬくもりの中に引きずり込まれた。



051010

久々に書きました。
ちょっと甘えん坊のベジです。とうとうお題に手、出しちゃった。

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