038. パパの秘密

ぼく、見ちゃったんだ。パパの秘密。

夜中に、僕、喉が渇いてキッチンにお水を飲みに行ったんだ。そうしたらキッチンに明かりが点いていて、「あれ?」と思ったらパパとママがいるみたいでヒソヒソと話し声が聞こえてきたんだ。

思わず僕は入り口の所から見つからないように、気も消して、こっそり覗いてみた。ママはお酒を飲んでいて、パパのグラスにも一応お酒が入っているみたいだった。話の内容は僕にはよく解らなかったけど、どうやら仕事の愚痴をパパに言っているみたいで、パパは時折「そうか。」と相槌を打っていた。

僕の学校の愚痴なんかは「男ならそのくらい自分で何とかしやがれ!」ってぜんぜん聞いてくれないのに、ママの愚痴を聞いているときはただただ黙って聞いていてその表情は「仕方ないヤツだな…」って感じでなんか優しく微笑んでいるようにも見える。

僕にはテストで100点取ったよ、って言ったってあんな風に優しい顔してくれないのに。

「ママだけずるぃなぁ…」なんて一人ぼやいていたらキッチンから「もう、ベジータったら…」っていう声が聞こえてきてあわててもう一度パパとママを見たらまさにキスしているところで。そのときのパパのとっても優しい表情に驚いて、なんか見ちゃいけないものを見てしまった感じがしてあわてて僕は部屋に戻ってそのままベットに潜り込んで眠りについたんだ。

いつも不機嫌そうな顔しているのにママと二人きりならあんなに優しい顔するんだ。きっとパパにこのこと聞いたら問答無用で重力室で立てないくらい特訓させられそうだからパパの秘密って事で内緒にしておくね。



110926

トラから見たママと二人っきりで居るときのパパの様子。パパとママが仲良しこよしなのはトラとしては嬉しいだろうけど、自分と一緒の時と、ブルマと二人きりの時だと、いつもは小難しい顔しているのにとーっても優しい顔なのにちょっと納得の行かないトラでした。

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